知らないと怖いシロアリ対策 一般的な薬剤とホウ酸処理の違い
2025年07月20日 - 暮らしと住まいの豆知識
シロアリと聞くと、「古い家の話」「うちは大丈夫そう」と思う方も多いかもしれません。
ですが実際には、シロアリは築年数に関係なく発生することがあり、
気づかないうちに家に深刻なダメージを与えているケースも少なくありません。
そもそもシロアリとは、木材をエサにして生きる昆虫です。
床下や壁の中など、普段目にすることのない場所で活動するため、
被害が表に出たときには、すでに内部が傷んでいることもあります。
シロアリが怖い理由は、ただ木を食べるからではありません。
家を支える柱や土台といった「構造部分」を弱らせてしまうため、
耐震性や家の寿命に影響を与える可能性があるのです。
さらに厄介なのは、被害が進行していても
住んでいる人がすぐに異変に気づきにくいという点。
だからこそ、シロアリ対策は
「被害が出てから考えるもの」ではなく、
あらかじめ備えておくことが大切だと言われています。
一般的なシロアリ対策は「薬剤処理」が主流
シロアリ対策と聞いて、多くの方が思い浮かべるのは
「床下に薬剤を散布する」「土壌に防蟻剤をまく」
といった化学薬剤による対策ではないでしょうか。
実際、一般的な住宅では
・木部に防蟻薬剤を塗布する
・床下の土壌に薬剤を散布する
といった方法が多く採用されています。
これらは即効性があり、施工もしやすいというメリットがある一方で、
あまり知られていない注意点もあります。

実はある、一般的なシロアリ薬剤のデメリット
一般的な防蟻薬剤の多くは、
「揮発することで効果を発揮する薬剤」です。
そのため、
・時間とともに効果が弱まる
・一般的に「5年ごとの再処理」が必要
・薬剤が空気中に揮発する
といったデメリットがあります。
人やペットへの影響がまったくゼロとは言い切れない
一般的なシロアリ対策で使われる薬剤の多くは、
虫に効く=生き物に作用する成分です。
もちろん、住宅用として安全基準は設けられていますが、
・空気中に揮発するタイプの薬剤もある
・床下とはいえ、家の中と完全に切り離されているわけではない
・小さなお子さんやペットがいると、やっぱり少し気になる
という声があるのも事実です。
「すぐに健康被害が出る」という話ではありません。
でも、長く暮らす家だからこそ、できれば不安要素は減らしたい
そう感じる方も多いのではないでしょうか。
実は“5年ごと”が前提の対策
シロアリ薬剤のもう一つの特徴は、
時間とともに効果が弱まるという点です。
そのため、多くの場合、
・効果の目安は約5年
・定期的な再施工が必要
という前提で使われています。
新築時の施工費用だけを見ると
「思ったより安い」と感じるかもしれませんが、
5年後、10年後と繰り返し施工していくと、
トータルでは意外と費用がかさんでいくケースも少なくありません。
「今は安い」けど、「将来まで考えると?」
・薬剤の効果は永続しない
・定期的な再施工が必要
・そのたびに費用と手間がかかる
こうした点を考えると、
「最初は安く見えるけど、本当にコスパがいいのか?」
と疑問に思う方もいるはずです。
特に、
できるだけメンテナンスの手間を減らしたい
長く安心して暮らしたい
という方にとっては、薬剤だけに頼る方法がベストとは限りません。
だからこそ、「他の選択肢」を知ってほしい
ここまで読むと、
「じゃあ、シロアリ対策って何が正解なの?」
と思われたかもしれません。
実は、
揮発せず、効果が長く続き、再施工を前提としない方法
も存在します。
次の章では、
ホウ酸によるシロアリ対策について、
なぜ安心できるのかを詳しくご紹介します。
ホウ酸とは?シロアリ対策に使われる理由
ホウ酸とは、自然界にも存在する無機物のひとつで、
温泉成分や海水、土壌などにも含まれています。
医療や工業、農業など、さまざまな分野で昔から使われてきた成分で、
シロアリ対策においては、木材そのものを守るための防腐・防蟻成分として利用されます。
一般的なシロアリ薬剤のように
「虫を殺すために揮発して効かせる」のではなく、
木材に浸透し、シロアリが食べられない状態にする
というのが、ホウ酸の大きな特徴です。
なぜホウ酸は「人にやさしい」と言われるのか
ホウ酸が注目されている理由は、
人やペットへの影響が非常に少ない点にあります。
ホウ酸は、
・揮発しないので空気を汚さない
・においがほとんどない
・空気中に広がらない
という性質を持っています。
そのため、床下や構造材に使っても、
室内の空気環境に影響を与えにくいのが特徴です。
小さなお子さんがいるご家庭や、
ペットと暮らしているご家庭でも、
安心して採用しやすい理由のひとつです。
人と虫では「効き方」が違う
― シロアリに“腎臓がない”という決定的な違い ―
ホウ酸は、「人やペットには安全なのに、シロアリにはしっかり効く」
少し不思議に感じる防蟻方法です。
その理由は、人とシロアリでは体の仕組みがまったく違う からです。
人やペットはホウ酸を体の外に出せる
人を含む哺乳類には 腎臓 があります。
腎臓は、体に不要な物質をろ過し、尿として体の外に排出する重要な臓器です。
ホウ酸は、
・揮発しない
・体内で蓄積しにくい
・腎臓でろ過・排出される
という性質があり、通常の生活環境で触れる量であれば、体に蓄積されにくい物質 です。
そのため、人やペットにとっては安全性が高いとされています。
一方で、シロアリなどの昆虫には、人のような腎臓がありません。
そのため、ホウ酸を取り込むと
・体の中で排出できない
・徐々に体内に蓄積される
・エネルギー代謝ができなくなる
という状態になります。
ホウ酸がシロアリに効く仕組み
シロアリは、ホウ酸処理された木材をかじることで、
少しずつホウ酸を体内に取り込みます。
すると
◎細胞内にホウ酸が蓄積
◎エネルギーを作る代謝が止まる
◎やがて動けなくなり、餓死する
という仕組みで効果が現れます。
この作用は 即効性の強い毒 ではありませんが、
シロアリが巣に戻ることで仲間にも広がり、巣ごと弱らせる という特徴があります。
つまりホウ酸は、
-
人・ペット:
→ 腎臓があるため排出でき、安全性が高い -
シロアリ:
→ 腎臓がなく排出できず、確実に効く
という 生き物の体の構造の違い を利用した防蟻方法です。
この「効き方の違い」こそが、
ホウ酸が 強い薬剤に頼らず、長期的にシロアリを防げる理由 なのです。
効果が長く続くという安心感
もうひとつの大きなメリットが、
効果が半永久的に続くという点です。
ホウ酸は揮発したり、分解されたりしないため、
・5年ごとの再施工が前提ではない
・定期的な薬剤散布が不要
・長期的に見るとコストも抑えやすい
という特徴があります。
「今だけの対策」ではなく、
住み始めてから何十年先まで考えたシロアリ対策として
選ばれる理由がここにあります。

AVANTIHOMESがホウ酸を採用している理由
AVANTIHOMESでは、
家は建てた瞬間よりも、住み続ける時間の方が圧倒的に長い
と考えています。
だからこそ、
・家族の健康に配慮できること
・空気環境を汚さないこと
・長期的に安心でき、メンテナンスの負担が少ないこと
これらを重視し、
シロアリ対策にはホウ酸を採用しています。
「見えない部分だからこそ、安心できるものを」
それが、AVANTIHOMESの家づくりの考え方です。
著者情報
岐阜県岐阜市を拠点に、
「住むほどに好きになる家」をテーマに家づくりを行っているAVANTIHOMESです。
断熱性能・気密性能・耐震など、専門的な知識をわかりやすく解説し、
お客様が安心して家づくりを進められるよう、公式情報として発信しています。